ハロー・グッバイ
2009年 03月 18日
今月の始めくらいに、友人のドラゴン監督から「去年の10月に撮ったトクの写真をプリントしてくれへんけ」と連絡があった。
トクさんとは、mitch the head held highでベースを弾いていた徳永聡司さん。
初めてお会いしたのが昨年秋、ドラゴン監督が一部プロデュースしていたmitch the head held highのアルバム・レコーディングの写真を撮りに行った時。
そのトクさんは、細かい病状はわからないけど、癌を患っていたけど復活して、今回のレコーディング、そして、その後に行われたライブに参加したと聞いていた。
だけど最近、また入院されて、今度ばかりはもうダメかも…と…
10月には元気でベース弾いてたから、そんな話が信じられなかった。
それでも、慌てて、写真のデータをかき集めて、普通のプリントだとベッドの上では見づらいかと思い、フォトブックを作って、DVDに落としたデータと共にドラゴン監督に手渡した。
それが今月の10日のこと。
そのすぐ後の日曜日にお見舞いに持っていくから、という事だったので、間に合うと良いな…というか、また元気になって欲しいなと、思っていたんだけど…
ドラゴン監督とmitchさんがトクさんの入院している病院にお見舞いに行った頃には…
着いてすぐに危篤状態になり…
あれよあれよと言う間に、この世からグッバイしてしまったらしい。
今日、ドラゴン監督からのメールで、昨日トクさんのお葬式が済んだ事を知った。
ご家族とバンドのメンバーから「最後にカッコイイ写真を撮ってくれてありがとう」というメッセージも頂いた。
遺影は、私が撮ったものになったらしい。
そのメッセージを見て、涙が溢れてきた。
仕事中、こっそり泣いた。
初めて撮ったトクさんの写真が、そのまま遺影になっちゃうなんて…
人生はいくつもの、そして色んな「ハロー」と「グッバイ」のくり返し。
これから先、私が写真を撮り続けていく未来にも、きっといくつもの「ハロー」と「グッバイ」があるのだろう。
短い、ほんとに短いおつきあいだったけど、きっとずっと私はトクさんの事を忘れないと思う。
まだ色々整理できていないけど………、何かものすごく大切な宿題を私に残していったよ、トクさん。
ありがとう。
そしてさようなら。
でも、今までとは違う形でトクさんは、残された人の心に生き続けるんだね。
あらためまして、ハロー!新しいトクさん、これからもよろしくね!
by the_snapshots
| 2009-03-18 23:53
| 人物