magic hour 7
2010年 07月 23日
「プープクプー、ちょっとそこのあなた、聞いて聞いて、プープクプー」
おしゃべりなラッパ花達が話しかけます。
「プップー、一緒に歌を歌いましょうよ」
「プルッピー、昨日、チョウチョから聞いたんだけどね、最近流行ってるのがね…」
「ブルフォフォフォー、いやいや、アリさんから聞いたお引っ越しの話の方が面白いわよ」
「ピュッピュルピー、あらあら?あなた、ひょっとして何かを探しているの?」
「これだけいれば、誰か何か知ってるかもよ、ブフォフォーン」
一度に色々話しかけられて、若干引きぎみのカニエルでしたが、
「私は、王子様を探しているの、王子様がどこにいるのか、誰か知らないかしら?」
「ピュルッ、王子様?」
「ププププー、ナニナニ、恋バナ?」
「バヒヒヒー、王子様ねー」
「ブオ〜ン、そういえば、スズメがそんな話してなかったっけ?」
「ピーヒャラ、どっかの爺さんがどうしたとか」
「プピ、樽爺のこと?」
「タルジイ?そうそうなんかそんな事言ってたわ、パラッパー」
「ボワボワ、魔法の酒を調合してなんか助ける的な事言ってたわよね」
「樽爺?その方にはどこに行けば会えるのかしら?」
「ポワワーン、樽爺のとこなら、ハトバスに乗っていけば、迷わないよ」
「ハトバスね、お花さん達、どうもありがとう」
「どういたしまして〜♪パーッパラッパー♪」
今まで勝手な事を好き好きに言っていたラッパ花達が、最後には、きれいになハーモニーで挨拶しました。
「あら?私達、同時に声を出すと、なんかイイ感じじゃない?ピッピー」
「プォロロロ〜、ホント!みんなで、合唱して、虫さん達を集めて、コンサートなんてステキね!」
カニエルが去った後でも、ラッパ花達のおしゃべりは、止む事はありませんでした。
カニエルの物語、ここから始まってます。<前のページ でお話が進みます。
by the_snapshots
| 2010-07-23 01:50
| 風景